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名古屋市において、令和5年度に設立した
「堀川再生の推進に関する検討会」(以下、検討会)と
「有識者懇談会」についてまとめています。
有識者懇談会にご参画いただいた、各先生の専門分野は以下のとおりです。
大阪公立大学大学院 教授 貫上 佳則(かんじょう よしのり)様
【専門分野:環境工学、廃棄物処理・処分、排水処理】
大同大学 特任教授 大東 憲二(だいとう けんじ)様
【専門分野:環境地盤工学】
名古屋工業大学 名誉教授 冨永 晃宏(とみなが
あきひろ)様
【専門分野:河川工学、水理学】
中部大学 名誉教授 松尾 直規(まつお なおき)様
【専門分野:河川工学、環境水理学】
名古屋工業大学 准教授 吉田 奈央子(よしだ
なおこ)様
【専門分野:環境微生物学】
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名古屋市では、検討会や有識者懇談会を何度も開催し、
堀川・新堀川の今後の浄化施策の方向性について検討してきました。
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検討会や有識者懇談会では、堀川・新堀川の現状や課題の整理、
さらなる水質改善に向けた対策の方向性の整理を行ったうえで、
この方向性に基づき必要となる水質浄化施策の検討を進めてきました。
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「今後の浄化施策(案)」の概要です。
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浄化施策(案)の効果検証の考え方をまとめました。
今回は、「水質シミュレーション」を活用して、コンピューター上で
浄化施策(案)の水質改善効果を確認していきます。
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河川の水質シミュレーションモデルの概要です。
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下水道の水質シミュレーションモデルの概要です。
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水質シミュレーションの計算結果です。
水質シミュレーションでは、コンピューター上で晴れの日、
雨の日を含めた365日間の川の水質を計算しています。
このグラフは、水質シミュレーションの計算結果から、
晴れの日の水質イメージとしてまとめたものです。
このグラフでは、堀川の「水質汚濁防止法に基づく
公共用水域の水質常時監視地点」になっている
小塩橋付近の計算結果を提示しています。
計算結果では、浄化施策(案)の実施により堀川・新堀川ともに
水質が改善する傾向となりました。
堀川では、浄化施策(案)のうち、名古屋市独自の施策を行うことで
水質が改善する傾向となりますが、木曽川からの導水を行うことで、
水質がさらに改善する傾向が見られました。
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このグラフは、堀川の納屋橋付近の計算結果です。
先ほどの、小塩橋付近の計算結果と同様に、
水質シミュレーションの計算結果から、
晴れの日の水質イメージとしてまとめたものです。
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このグラフは、新堀川の「公共用水域の水質常時監視地点」
である日の出橋付近の計算結果です。
このグラフも、浄化施策(案)の実施により水質が
改善傾向となる結果を示しています。
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新堀川では、におい対策も課題となっています。
こちらは、新堀川のにおいの原因の一つである
「硫化水素」の発生メカニズムのイメージです。
「におい」を減らすには「有機物を減らすこと」や
「水中の酸素を増やすこと」が必要だと考えています。
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市民の方からも「川の汚れ(COD)」と「におい」には
関係性がありそうだとの報告がされています。
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浄化施策(案)の実施による新堀川の有機物と
酸素量の変化の傾向です。
水質シミュレーションの計算結果によると、
浄化施策(案)などの実施により、
新堀川の有機物や酸素量が改善する傾向が見られました。
「新堀川のにおいの発生メカニズム」や「市民報告の結果」を
踏まえると、浄化施策(案)の実施により「におい」が
改善傾向になると推測されます。
※上記のグラフは、晴れの日、雨の日を含めた、
1年間の計算結果の平均値です。
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グラフで示した効果以外にも
、水質シミュレーションによる効果検証により
分かってきたことをまとめています。
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有識者懇談会では、水質シミュレーションの計算結果や、
上記のような浄化施策の方向性(案)について
ご意見・ご助言を頂いています。
これらを踏まえ、現在、名古屋市では、年度末の検討会に向けて
堀川・新堀川の今後の浄化施策の方向性をまとめているところです。
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