堀川を清流に
  堀川1000人調査隊2010

         活動の記録


   2008年3月20日、19年度第4回目の堀川再生フォーラムが開催されました。

   今年の研究の成果として堀川における表層、低層の水の流れがほぼ解明され
   ごみやヘドロの効果的な回収に向け、大きく前進しました。

       
      



 3月20日、名古屋工業大学において19年度最後となる、第4回堀川再生フォーラムが
名古屋工業大学において開催されました。

 このフォーラムは、平成19年9月より土木学会中部支部の支援を得てを開始されたもので
堀川再生に係る諸課題の具体的解決を目指して各方面から調査・分析・考察を行い,
年数回の研究会にて成果を公表し,皆様からご意見・ご指摘を受けることで 研究成果を
提言へとステップアップさせたいという主旨で続けられています。


 この日は、産官学民の有志約30名が参加、次のような研究成果の報告を受けました。

   中部大学  武田 誠先生より
     堀川における浮遊ゴミの移動やにおいの研究について

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   名古屋工業大学 富永晃宏先生より
     堀川における塩水の遡上や濁質流動に関する研究について

        ⇒詳細はこちら

   名古屋工業大学 秀島栄三先生より
     堀川を社会資産と考え、そのアセットマネジメントに関する研究について

  
   特に今年度の研究の成果として、次のようなことがわかってきました。

    1.浮遊ゴミの移動に大きな特性があり、下げ潮時、干潮時に松重閘門付近で
      滞留したごみが、上げ潮時には伝馬橋付近まで戻される。

       また採取したヘドロの調査から、伝馬橋に近い中橋付近と松重閘門付近では
      「トロトロ状のヘドロ」が、その他の地域では「ざらざら状のヘドロ」が見られ、
      ごみが滞留しやすい場所には、トロトロ状のヘドロが水底に堆積していることが
      わかった。

    2.伝馬橋付近では表層水が上流からの流れと下流からの遡上がぶつかりあって
      浮遊ゴミが滞留する顕著な現象が見られる。

    3.浮遊ゴミは下げ潮時には両岸よりに沿って流される。
      上げ潮時には逆に中央付近に集まって上流に向けて押し上げられる。

      その結果、表層では下げ潮時は両側へ向かって水が開きながら
      水が下流に流れることがわかった。

      また上げ潮時には、水が中央へ向かいながら上流に向けて遡上することがわかった。

    3.一方低層では、海水(塩水)の遡上限界点が納屋橋〜城北橋付近にあることが
      わかり、その付近は貧酸素化しやすいこと、ヘドロが滞留しやすいことなどがわかった。

       ボラが酸欠と見られる原因で大量死したこととも関係があると見られる。

    4.低層では、下げ潮時には表層とは逆に水が中央に集まりながら下流に向かって
      流れ、それによって両岸近くの水底にたまったヘドロを集め、まきあげながら
      流れているらしいことがわかった。

       一方、上げ潮時には表層とは逆に、水が中央から左右の両岸に押し広がりながら
       ヘドロを巻き上げて遡上しているらしいことがわかった。


  総括された、松尾直規助教授は、

  「今年の研究により堀川の水の流れの実態がほぼ開明されたのではないかと思う。
   これにより効果的なヘドロの回収、浮遊ゴミの回収の実現に向けて大きな一歩と
   なった。

    これは、目に見える成果として評価してよいのではないかと思う。

    引き続き次年度に向けてさらに研究を進めてゆきたい」と述べられました。


   
  フォーラムのあとは場所を変えて、有志による懇談会が開催され、堀川の話題で
 夜遅くまで熱気あふれる討論が続きました。


  なおこの日、出席した30名で、「堀川再生フォーラム応援隊」を結成しました。


  



   おともだちを誘って、みんなでたいっぱい調査隊、応援隊を作りましょう。

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